テレビを観る


ここ数日は風邪でアタマも全然働かないので、ダラダラとテレビなど観てしまいます。堂本剛主演の「33分探偵」は、原案・脚本と演出の半分が福田雄一ポストモダンだなー。ある意味では舞城王太郎以上に名探偵のパロディやってるかも。ほんとにどうでもいい面白さ。それは「時効警察」ともまたちょっと違う感じで。たぶん「時効警察」にはまだヒューマニズムへの信頼のようなものがあってそれが作中に登場する人物たちをいわば底から温めているような感じがあるのだが、「33分探偵」においてはすべてがパロディ化されギャグ化されていてその枠の中でキャラクターが戯れている感じ。笑いに関しては、「時効警察」では登場人物がギャグをやってもそれがうまく受けずにスベることによって間が生まれてそれが作品に善くも悪くも隙を作って広がりをもたせているのだが、「33分探偵」ではボケとツッコミがほぼ完全に対応していて(これまた善くも悪くも)抜かりがない感じがする。この両者は大げさに言えば、ポストモダン(ポスト物語)を潜り抜けた先の方向性において異なる気がします。ダラダラ戯れて外部を目指すか、ウェルメイドな戯れの完成を目指すか。


あとフジテレビの競馬中継にやたら観る目ある感じの女の人が出ていて誰かと思ったら細江純子でびっくりした。初代女性ジョッキーのひとり。解説をやっていたとは……(もちろん競馬の世界ではそんなの常識だったのでしょうけど知らんかったよ)。川合俊一がやたらとほしのあきに言い寄っていてさらにびっくりした。ふつう引くよ。はしたない。


それから「トコトンハテナ」っていうテレビ東京の番組で出版業界の返品率問題や古書店新古書店の違いなどを扱っていた。高橋英樹はいつの間にか完全にバラエティの人になってますね。俺けっこう「三匹が斬る」とか好きだったんですけど。アナーキーな時代劇で。


あと朝の番組で田原総一朗岸井成格に「これは毎日新聞の意見ではないですが個人的には(総裁選で)小池さんが気になります」と言わせたりしていた。それはいいとして、番組の最後にキャスターが「小泉さんの動きが気になりますね」と言っていた。あーこれこれ、この媚びを売る感じ。これって怖いよほんとに、そういう言葉がさらりと出ることが。それにしてもテレビはザッピングの楽しさはあるけど、やっぱ物足りない感じです。しかし文章もグダグダですみません。