植物園にて


今日はとても有意義な一日でした。というと、また羨望のまなざしとかなんとかってことになりかねませんが、まあこの苦悩はもはや、誰にもわかりますまい。いや、苦悩ってことではないのですが、もはや幸福とか不幸とか、そのような基準がよくわかりません。


ではなんとなく夢の話をしてお茶をにごしましょう。(でも書いてみたらつまらなかったので「つづきを読む」扱いにしておきます)


私の友人(チェコ人)が某国の大統領の陰謀にはめられ、裁判にかけられていたのですが、それを傍聴していたはずの私はいつのまにか弁護士になっていて、「異議あり!」を唱えた。でもそれは単に、人生のうちに一回くらい「異議あり!」と言ってみたかった、それが夢のなかで実現されたのだという気もする。


さて、私の「異議あり!」な活躍によって友人の嫌疑は晴れ、ではお祝いに朝まで飲もうということになって、迷い込んだバーは最果ての国にありました。そこでは、飲んで飲んで、二晩がたち、三晩がたっても、朝がこないのです。おかしいなあ、朝がこないなあ、と思いながら、えんえんと飲み続けいていました。とうとうバーにあった酒を飲み尽くしたので、私たちはそこを追い出されました。これが第一幕。


最果ての国から流れた私は、いつしか出身地である南国の小学校にたどりつきます。そこで私は友人たちとバンドを組んでいますが、楽器は不明です。おそらくこの世のものではない楽器です。バンドの練習を終えると私は女の子になっていて、教室に戻ると、机に男の子の字で書き置きがあって「校門で待ってるから」とある。夢のなかの女の子の私はふつうにときめいてしまって、少女が恋をするってこんな感じなんだ!という感じを楽しみつつ、そのまま校門まで走っていこうとしたのですが、ここでケータイが鳴って私(R)が目覚めてしまいました。


でも、このまま見捨てるには惜しい夢のような気がして、私(R)は二度寝という技をつかって自らの意識を沈めようと試み、首尾よくもとの世界に戻りました。ところがすでに時は過ぎていて、例の男の子から泣きつくような感じで「校門で待ってるから早く来てよ〜!」というメールがケータイに来て、ああー、なんだこいつかっこわるいじゃん、げろげろー、と百年の恋も一瞬にして醒めました。それで、知らんぷりしてもう校門に行くのをやめて植物園のほうに歩いていったのですが、そしたら情けない様子の彼が追いかけてきて、ここで私と彼とが反転して私が彼になって、情けない私は彼女を追いかけたのですが、つれない彼女は振り向いてもくれず、そのままどんどん奥のほうに入っていきます。気づけばそこは忌まわしい本が立ち並ぶ禁断の図書館で、あまりの忌まわしさに彼女も私も気が滅入ってしまい、ねーこれってやばくない? やばいよね? じゃあとりあえず一事休戦ね!ってことで協定を交わし、その忌まわしい場所から手に手をとって抜け出したのです。