似ている、、、


やたら面白い日記を書いている南陀楼綾繁さんが、いろんな地方でフリペ展を開催してて、今度は大阪のCalo Bookshop & Cafeで開かれるんですけど、それに合わせて「路字」の最新号を出品することにしまして、そんでもってそのために現在東京では「路字」チームが暗躍しているので、今月半ばには下北沢界隈にも最新号がお目見えするはずです。


そんで私たちもせっかく旅先にいるのだから、これは書かない手はないよね、と思って原稿書いて送りました。なので今度の「路字」にたぶん原稿が載ります。原稿用紙にして5枚程度ですけど、兄にしてはめずらしく論旨が明快な文章になってるし、実はなにげに最近兄が考え始めていることのキックオフ的な文章にはなったんじゃないかなーと思います。まー、ゆっても5枚なので、大それたことは何もしてませんけど。


、、、で、ここだけの話なんですけど、これ、内容というよりは手法のほうが面白くて、実は兄妹合作なんですよ。まず二人で酒飲みながら雑談をして、それから私が、いつものブログを書く要領でダーッと勢いだけで書きなぐる。それを今度は、兄が手を入れてかなり硬質な文章にする。ここでだいぶ、文章の速度とテンションを落としつつ、取捨選択をしながらある程度論理的なものにします。しかしそれだと硬すぎるので、今度は私がそれをもっかい崩しちゃう。で、最後に兄が全体のバランスを整える、という、なんとも面倒なやりかた。


でも、私はあんまり考えないでいつもの調子で書けばいいし、兄は兄で、編集の要領でやればいいので、役割分担がはっきりしてて実はお互いラクという、、、これけっこう、いい書き方を発明したんじゃないかなーと思ってて、原稿用紙10〜12枚くらいまでの原稿だったらわりとイケるんじゃないかと思うんで、このやり方でいろいろ書いてみたいなーという気になってます。中長距離の文章になると、さすがにちょっと通用しないかもですけどね。ちなみに名義は、いつもの兄の名前です。ま、これも本名といえばそうだけど、戸籍上は平仮名じゃなくて漢字なわけなので、ある意味ペンネームだし、「藤原兄妹」ってのもやりすぎかと思ったんで普段どおりとしました。なので今後しばらくは、ユニット名みたいなものだと思ってください。そうですね、ドゥルーズ=ガタリ、、、というよりは「ゆでたまご」みたいな(笑)。


で! ですね、何が言いたかったかっていうと、そうやって兄妹合作の結果できた文章が、すごく、とある人のものに似、、、似ている、、、という、そんなのまったく意図してなくて、さっき校正のために読み返してて初めて気づいたんですけど、兄が編集者になる以前に一時期かなり傾倒していた某女性作家のものにまるでそっくりで、とはいえ、もちろん彼女ほどの教養は今もって私たちにはまったくないわけなんで、たんにリズムだけがそれに近い、ってことなんですけど、、にしても、どうしてそういうことになっちゃったのか。当時はそこにどうやったって近づけなかったし、真似しようと思ってもなんか違う、って感じだったんですけど、気づいてみたらあれ、これってもしかして、、?みたいな。わかんない、他の人がみたら「全然似てねーじゃねえか」ってことになるかもしんないですけどね。とにかく私的にはかなり驚きだったので、てのは、その作家の文体を理解する手がかりにもなるような気がするので、ちょっとメモとして残しておきます。