目黒でワークショップ見学


ズキュンズから電話で「柴くんが目黒で女子高生を演出するんだけど、いかない?」って誘われたんで行ってみた。とても面白かった。爽快な気分に。


上演されたのは『あゆみ』の新バージョン。5日間のワークショップの発表会。正確には女子高生ではなく、男子も3人くらいいる中高生の集まりだったけど、男子は完全にマイノリティっぽかったので、ここでは便宜的に女子高生ということで。とにかくエネルギーに溢れていた。女子高生のキャッキャした感じと、おばちゃんたちのザワザワした感じには何かしら通じるところがある。


『少年B』に出てた井上みなみもいた。みなみちゃんを観に来たんだよー、と軽口を叩いてみたけどそれはウソで、WSに参加してるなんて知らなかった。やっぱりひとつ大きなヤマを終えたという経験値のせいか、彼女はあの中にあってはちょっとした風格も漂う気がする。もう少し違う役(分別のない人とか)も観てみたい。というか客席のお父さんお母さんに交じって青年団の女優さんたちも何人かいて、ある種異様な、ありえない雰囲気に包まれていた。演出家としての柴幸男を追っかけて観に来たという人もいた。すでにワークショップの発表会というものを超えた「何か」になっている。


しかも上演されるのは『あゆみ』だ。いわゆる「演劇」の発表会と思って観に来た人たちは呆気にとられたようで、アフタートークで、びっくりしたけどだんだん心地よくなって不思議でした、という感想を洩らすお母さんがいたりして。なんかすごい未知との遭遇トークの後、勢いでもう1回『あゆみ』を上演することになり、2回目の彼女たちはすごくリラックスして自信にも満ちていた。なんだろう、演劇をやりたいとか、演劇をやれることの喜びとか、そういうものに溢れてる感じ。えー、とか言いながらすごい喜んでる感じ。全部終わって、制服を脱いで私服に着替えて出てきた彼女たちはフツーに可愛い今時の子たちだった。とにかくよく笑う。でもめっちゃ歳離れてるけど、考えてることが特にわからなくもない感じ。あの感じはなんだろう?


なんか元気をもらった気がする。