「パンドラの匣」


いよいよ今日からです。テアトル新宿ほかでやっとるぞ。

http://www.pandoranohako.com/index2.html



ぼくはこの映画に、「映画」という枠組みを更新するたくらみを感じます。と同時に冨永昌敬という監督はきわめて遊び心にみちたエンターテイナーでもあり、それが実に奇妙に、爽やかな塩梅なのです。そのせいか、この作品を批評することはとても困難であり、分析的な言葉はほとんど死を宣告されているといえます。それはまさに、健康道場的な世界です。やっとるか? やっとるぞ。菊地成孔の幽玄な音楽に蠱惑(こわく)されてしまうのもまちがいのないことです。とりあえずはこの世界観に酔いしれてみるのが正しい観客のありかたでしょう。


さて、その酔いから醒めた時の第一声がなんなのか、というのが、いまぼくのいちばん気になるところです。