あの日あの時あの場所で


大学時代の友人と4年ぶりくらいに渋谷のCAFE ANTENNAで会いました。彼は某大手新聞の記者として今は地方都市にいて、すでに結婚して子供もいるというまあ言ってみれば私とはまったく違う道を歩んでいるわけで、でも会ってみれば昔と全然変わらなくてある意味お前もうちょっと変わったほうがいいんじゃねえのと思った。まあ、でもいいのか。昔話とかはほとんどしないで、地方にいる記者として東京にいる編集者として、それぞれが今現在持っている情報を互いに交換し合ってそれで別れました。ノスタルジーのかけらもない。


考えてみれば大学の時から彼とは政治や社会についてなにやら無駄に語り合っていたわけで、今は単にその延長戦をやっているにすぎなくて、私と彼と、あともうひとり今はなぜかデトロイトにいる宇宙と交信しかねない女の子と三人で大学のときに自主ゼミをつくったのですが、たぶんあれが今の私のベースになっています。その意味では、彼がある日ある夜(それは1999年11月12日のことでした)一本の電話を私によこさなかったら、あの人にもあの人にも出会えてないから、結果的に今の私はまったく全然別の人間になっていたのでしょう。


それにしてもかたや結婚もして大手企業で着々とキャリアを積み重ねているのを見ると、こちとら好きでやっているわけなので全然これは卑下とかではないのですが、まったく私はインテリヤクザも同然であるなと。まあたぶん、100回人生やりなおしても99回はこんな感じになっていると思うので、端的にいってこれは性質とか傾向の問題にすぎないと私なんかは思うわけです。