ふしぎとぼくらは
実はこのブログは軽薄さがウリであって、それがなくなったらおしまいです。世界の終わり。あとは闇です、ナッシング。いつかは終わるでしょうが、それまではとるにたらないことを書きたい。あんまり役に立たない感じがいい。でも読んでくれる人がまったくいないのも寂しい。そのあたりが難しいところですがまあどうにかなるでしょう。どうにかしたい。
それよりなぜ軽薄さがウリであるかというと、そもそもこのブログを始めたきっかけとして橋本治の『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』を読んだことが大きくて、詳しくは省きますが、そこに書かれてあったのは、軽薄な文体を用意することがこっちの世界に戻って来るために必要なのだということでした。少なくとも私はそう読みました。すなわちそこでは軽薄さというのは、地獄の底に垂らされた救命ロープのようなものなのです。なるほどその手があったかと。あの時々やってくる狂気。どういうわけかはまり込んでしまう暗い穴。そこから這い出せるようにロープを垂らしておけばいいんだ。なるほろり(←ちょっと気に入っている)。
でももし。もし、なんですけど、ある程度このロープが強化されたら、大丈夫だという手応えがえられたら、戻ってこられるような足場を確保した上で、穴の中に降りていきたいとも思っています。最近いろんな人に会って、いろんな人と話をして、そういう気持ちになってきました。好奇心?ともちょっと違う。なんだろう。でもそれやんないとなにもないというか。ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの探検隊。とにかくまずはロープを頑丈にするのだ。
- 作者: 橋本治
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- 発売日: 1983/08
- メディア: 単行本
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