桃色の店
前に呑んでた時に葛生師匠に煽られたせいで、つい「日本のクリスマスなんて……」的発言をして顰蹙を買ってしまったのですが、あれは売り言葉に買い言葉というものでして、実際にはわたくしはクリスマスを愛しているのです。ただ、わたくしはどちらかというと「今日はちょっとふんぱつして焼き鳥でも食うか」と言って赤提灯に入れるような関係というのを理想とするような庶民派の男なので、記念日に何か特別なことをする、みたいなことがとっても苦手であり、したがってクリスマスにもほとんどいい思い出はありません。どこか街の片隅で、幸せそうなカップルをひっそりと眺めていればそれでじゅうぶんだなあと思うのです。あるいは、こんな映画を観たり。
というわけで、エルンスト・ルビッチの『街角 桃色の店』なんですけど、完全にクリスマスのお話で、『ユー・ガット・メール』の元ネタにもなっています。こちらはメールではなく、私書箱を使った文通によってまだ見ぬ二人は急接近。はやる気持ちを抑えることができず、ついに会うことになるのだが、約束の場所に行ってみると、なんとそこにいたのは……。*1
ではではメリークリスマス。
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*1:その約束の店の場面で、女の姿はなかなか映されないでしばらく男ふたりの会話だけでストーリーが進行する。その焦らすような「見せない」演出がなんとも心憎い。