元旦国立、ヒミツ、ポナイト


わー、買ってしまいました、元旦国立のチケット天皇杯。まだ対戦カードも決まってないんですけど我らがFC東京は準決勝まで勝ち上がっていて、29日の試合に勝てばついに念願の元旦国立の舞台に立てるわけです。しかも相手はもしかしたら、あのマンチェ相手に大健闘したガンバ大阪かもしれないという! 思わず先走って買ってしまいました。願掛けのようなものです。頼むよー。これでもし準決勝敗退とかだったら、寒空の下泣きながらぽつんとひとりで決勝観ることになってかなりお寒いので、マジでたのんます! 実はここ数年正月に帰省してないのは、天皇杯のためだったりします。これはけっこう本音です。


で、実はポナイトで配ろうと思って、「フリーペーパーとしてテルテルポーズ2.5号を作るかも!」宣言を一部の人にしてたのですが、ちょっと労力的にもスケジュール的にも無理(印刷が不可能なのです)ということが判明し、思い切って断念することにしました。関係者のみなさん、ごめんなさい! それで諦めた記念ってことで、今解放感でいっぱいなんですけど、シモキタまでチャリ飛ばしてイーハトーボに新メニューのうどん&珈琲のセットを食べにいったら、ミニコミ「He+Me=2」の第三号が早くも出ていて、これが超面白いのなんの、今年出た刊行物の中で一番面白いといっても過言ではないくらいです。表紙の写真からして、店主が二階の窓に亡霊のように写っていて、そこから白旗を掲げているという。しかもタイトルが「INTERNATIONAL He+Me=2 Vol.3」ってなってて、一体これのどこがインターナショナルなんだよっていう(笑)。

少年B なんかの思想的な符牒かね? 


あー、ありうるかも(笑)。もともとイーハトーボは魔の巣窟みたいなお店ですからね。最近は「ブルータス」に載った影響で「いのっち」ファンも時たま来るぐらい、明るいオープンな感じになってるけど、ま、もともとが偏屈ですから、一筋縄ではいかないでしょう。ちなみにこの「He+Me=2」はデザイン的にも画期的なすごい仕掛けがあるんですけど、それは秘密なので実物を手に取ってたしかめてください。っていうかこの手はどっかでパクろう……というかこのアイデアを店主が思いついた時に考えてみたら俺もその場にいたじゃん! むしろ盗作されたんじゃないか……(笑)。まあいいんですけど、今回のテーマは「越えてはならない一線」らしいんですけど、ゴウダタケシという人が「あーだごーだ」という連載をスタートさせていて、「常連×一元のお客」の倒錯について、実に興味深い観点を提供していたりもします。

少年B ナイスファイトだ。しかし彼はまだ猫をかぶってるんじゃないかな?


まだ一線を越えてない、という感じはありますね(笑)。そういう意味では、イラストレーターOはしK子のはじけっぷりはすごいです。だんだん壊れていってる感じ。このままいくと「He+Me=2」は来年はもっと大変なことになるんじゃないかという。こんなに楽しそうな雑誌はない! ……っていうかなんでいつのまにか二人で喋ってるわけ?

少年B そりゃ年末だから分裂のひとつやふたつはしますよ。
少年C なんなら三人でも。
少年D 四人でも。
少年E 五人でも。
少年F 六人でも。
少年N N人でも……。


うわっ、……こんなのオトナのすることとは思えませんね。でもポナイトの29日には、エクス・ポのレギュラー陣がほぼ全員集合するんですけど、それの司会をやることになってるんで、自分のN回分裂くらいでビビるわけにもいかないのです。意味ないですよ、こんな他者性の欠如した分裂は。トークでは強烈な個性を持った人たちがずらり勢揃いですからね。現実はつねに脳内を凌駕するものです。自分ひとりのちっぽけな頭の中で、ぐるぐる言葉を回してる場合ではないのです。

少年B 無理だな。そんな司会なんて。
少年C ボクには無理だ。
少年D むりぽー。
少年E ならば妄想せよ!
シンジ 逃げちゃダメだ!
少女A ……だ、だいじょうぶっ、エクス・ポのみなさんはみんな優しいんだからっ!
少年B そいつはどうかな?
少年C どうなの?
少年D どうだかね?
少年E ひきこもれ!
シンジ 逃げちゃダメだ!
比留間 今じゃなきゃダメなんだっ!
少女A きゃあ……ちょ、ちょっと!
少年B ……まあごめん、悪ふざけがすぎた。しかもネタがマニアックだ。今頃あらゆる人がドン引きしてる姿が目に浮かぶな。
少年C 浮かぶ浮かぶ。仕事なくすよ?
少年D まあどのみちボーナスとかもないしね。
少年C ないない。なんにもない。お金はもちろんない。
少年D 愛だけはあるよ。
少女A 軽々しく愛なんて言わないでほしいな!
少年D わりいわりい。
少年C そういえばなんで成瀬巳喜男の映画っていつもお金がない人ばっかり出てくるわけ?
少年D それはやっぱり原作の林芙美子のせいなんじゃないの?
少年C でも幸田文が原作の『流れる』もそうだし。
少年D おや、さてはさっき古本屋で買ってきたね?
少年C 下北沢のほん吉さんでね。
少年D どれどれ。「このうちに相違ないが、どこからはいっていいか、勝手口がなかった。」
少年C 「往来が狭いし、たえず人通りがあってそのたびに見とがめられているような急いた気がするし、しようがない……」
少年D 「……と、うちじゅうがぴたっとみごとに鎮まった。どぶのみじんこ、と聯想が来た」
少年C どぶのみじんこだって!(笑)
少年D 「『どちら?』と案外奥のほうからあどけなく舌ったるく云いかけられた。目見えの女中だと紹介者の名を云って答え、ちらちら窺うと、ま、きたないのなんの、これが芸者家の玄関か!」
少年C わあ、おもしろい。
少年D 新潮文庫巻末の高橋義孝の解説も面白いよ。「『流れる』は幸田さんが小説家として出発する際に打上げた花火のような意味を持った作品である。それというのも、『流れる』に至るまでの幸田さんの作品は、小文などのすべてを含めて、外界の刺戟に対する幸田さんの素直な反応にすぎなかった。小説というには、まだ何かが欠けていた。小説とは、外部のさまざまな事柄をしかと見定めて、と同時に自分の心の中にうごめいているものに発言を封じもせずという風にして出来上るものだと思う。自分にばかりかまけていては小説ではない。さりとて外部の世界の出来事の尻を追い廻しているだけでも小説にはならない。そういうことではカメラ・アイとして人間の眼がはたらいているだけであって、作家の眼がはたらいたということにはなるまい。」
少年B はいはいそのへんで。
少年D ちぇー、こっからが面白いのに!
少年C 他にもいろいろ買ってきたのに!
少女A はいはい、男子は黙ってて。
少年B ……で、話を戻すけどなんでテルテルポーズ2.5は出さないわけ? 単に労力の問題とも思えないんだけど?


……え、ああもう俺のことなんてどうでもよくね?という感じになってきましたけど。

少年B 総員、休憩!
少年たち あいあいさー。
少年B さ、聴こうじゃないか。
少年A うんうん。

あー、もう全然やる気ないんですけど、いちおう云うと、おっと変換が幸田文モードだった、いちおう言うと……つまりなんか少し前から考えてることがあって、かなり明確な像を結びかけていたんでそれを形にしたい、フリーペーパーにして配りたい、と思ってたんですけど、それがここに来てさらに温度が高くなっていて、その温度がまだずんずん上がっている状態なんで、たぶんポナイトが終わるくらいまでは上がり続けるだろうと。もちろんその温度上昇のプロセスをサーモグラフィとして紙に記す、ってことも考えたんだけど、ちょっと温度のあがり具合が凄いというか、それは単にテンションがあがってる、ってことでは全然なくて、むしろここ数日の他人とのいい意味でのぶつかり合いの中でテンションは一定程度に保たれつつはあるというかいい感じでエネルギーは摩耗してて、このエントリーは一見テンションが高いんですけど、それと今考えていることは、本質的には切れていてあんま関係がないんですよ実は。


こういう場当たり的なテンションとは少し離れたところで考え続けていることがあって、でもそれが通常の思考、つまり筋道たてて考えていくということでもなくて、身体を運び動かすことによって体感する、というような、言葉にならないものをでもかぎりない言葉の留保によって頭の中に留め置いてそれが満ちていくというような。そういう類いの思考なのです。で、むしろ今はまだそれをアウトプットする段階に達してないなという感じがあって、それを埋める質量がほしいというか、どんどんいろんなものを浴びたい、吸収したい、と思っていて、言葉とか映像とか音とか、その他もろもろ浴びたいと思うけど、あ、でも単に物量の問題ということでもなくて、確実に今は吸収しようとしてもしゅーんと落ちていってしまうものもあって、それは幻滅とかではなくて明らかに僕自身がパトリオットミサイルバチバチ狙い撃ちしているのであって、自分にとって現状で必要なものだけは撃ち捨てないで取捨選択しているっていうか。でも繰り返すけどそれは考えてやってるというよりは体感的にドライヴ感でやってるわけで、そういうふうに身体が自然に動けているのであれば、しばしこの流れに身を任せてみたい、という感じがあるのですよ。


というわけで、テルテルポーズ2.5号、あるいは3号は、あらためて新年にまた考えるとして、今は目の前のエクス・ポナイトで、何が起こるのかを目撃したい、体感したい、ということだけに意識が特化しつつある状況です。ポナイトの詳細はこちら↓ 多くの方のご来場、お待ちしております。

http://www.ex-po.net/

少年B これちゃんと宣伝になってるのかな?
少年D むしろ逆効果でしょうね。
少年E まあ大丈夫、来る人は来るから、お客を減らすということはないでしょう。なにしろすごいメンツだから。
少年C だいたいキミはいっつも脇が甘いんだよ!
少年D キミって誰だ? 俺か!?
少年E ま、たまにはふざけてもいいんじゃないの?
少年C やっぱ少女を出すべきだったんだよ……。ボクたち少年じゃなくて……。
少年D たしかに。エロスと萌えは大事だよね。
少女A 私がいたでしょ!
少年D ちょっと露出が少なすぎたよね。ほんとは女の子の一人語りが好きなのに……。
少年C ポナイトはエロイよ! きっと萌えるよ!
少女A えー、やだー。


えー、レギュラー陣トークの司会はちゃんとやりますので大丈夫です。当日は僕はほとんど喋らないで場まわしに徹しますよー。